校長コラム
2023年6月5日
「育児と仕事の両立」3つの失敗から生まれた、両立の秘訣4選「分担・睡眠・家事・時間」の仕組み
生まれる前と生まれた後では、全く別の生活を構築する気持ちで
私は現在、幼稚園児と小学生の男の子3人の子育てをしています。
三男が入園したタイミングで、創設17年目となるキッズダンス専門スクールをメイン事業に法人化し、現在、代表取締役を務めています。
今、子育て中の皆さんは、それぞれ息つく間もない生活を、日々奮闘されているのではないでしょうか?
私も壁にぶつかりながら、時には体を壊しながらも、なんとか自分なりの「育児と仕事の両立」の方法を見つけてきました。少しでも、今困っている方のご参考になれば幸いです。
失敗1:自分の限界を知る
3人を子育て中の私ですが、一番大変だったのは、長男の育児です。
初めての子育てで何もわからない。不安と心配の日々。
心が休まる日は1日もありませんでした。
そんな初めての育児と両立が始まった仕事は、今改めて振り返ると、
「出産前のようには働けない」と頭ではわかっていても、妥協ができず、自分のキャパシティを振り返ることなく「出産前の自分の仕事標準」を目指していた気がします。
それができない自分をもどかしく思い、悔しい思いが募りました。
ですから、息子が泣いたりぐずったりして、時間通りに物事が進まないことが、とてもストレスでした。
子育ては楽しいんです。
息子もとっても可愛いんです。
でも、私が設定していた目標は、自分で自分を苦しめていました。
ふと気を抜いた時、自然と涙が流れ、自分が限界であることを感じました。
経験談2:相談できない
その頃の私は、パンパンに膨らませた風船のように、いつ割れてもおかしくない状態。
壊れてしまう寸前だったと思います。
長男は、声が大きくよく泣く子でした。
泣き止ませ方がわからない私は、いつまでも泣いている息子に、自分が母親として至らないと責められている気持ちになる時もありました。
そして、成長すると共に「まわりの子はこうなのに、うちの子はこう」と、成長の違いを実感することも出てきました。
色々な悩みを抱えるようになっても、壊れてしまう寸前の私は、だれかに相談する時間すら作れない状況でした。
もし、なんとか時間を作って相談したところで、自分にとって予期せぬ答えが返ってきたら、自分がパーンと壊れてしまうのが怖いという思いもありました。そのため、相談するより自分の殻に閉じこもって、なんとか乗り越えようと無理を重ねていました。
失敗3:兄弟子育てのスタート。人に頼れず、体力・気力が限界に
そして、2歳違いで次男を授かります。
次男の妊娠時期は、早めに始まった長男のイヤイヤ期と重なります。
次男妊娠中、大きなお腹で仕事を続け、初めて経験するイヤイヤ期への対応。
主人も仕事が忙しく、両家共に両親は遠方。友人たちもそれぞれの生活があり、ワンオペ育児で途方に暮れる日々でした。
そしてついに限界が来て、切迫早産になってしまいます。
さすがに、現実的に仕事量を調整しなくてはいけない状況となり、安静に徹して、無事に次男を出産します。
不思議と、初めての兄弟子育ては、長男の子育てよりは心の余裕が持てました。
しかし、家ではパワフルな2人が暴れ回る毎日。
特に大変なのは、言葉の理解力がまだ十分ではない次男1歳の頃。
イヤイヤ期中の3歳長男と、注意喚起をまだしっかり受け取れない1歳の次男。
少ししんどいな……という状況でも体を休められない日々が続き、持病の喘息がどんどん悪化していきました。
そして、今度は肺炎となって救急車で運ばれる事態となりました。
のちに3男も生まれますが、3男が1歳の頃も、同じように肺炎で倒れることになります。
ここまで聞くと、「子育ってそんなに大変!?」となってしまいますよね……。
大変でも続けられたのは、やっぱり子どもが大好きで、子育てが楽しいからです!
大切な我が子のためにも、笑顔で元気なお母さんでいようと試行錯誤してきました。
「育児と仕事の両立」
これまで、自分の子育てで数々の失敗を経てきたわけですが、その経験から学習した、私なりの方法をお伝えさせていただきますね。
両立の秘訣1/家事分担表
皆さんは、「家事分担表」というものをご存知ですか?
私も最初は、テレビの番組で知りました。
自分が仕事や育児で大変な時、パートナーに対して自分のストレスをぶつけてしまうことはないですか?
「私はこんなに大変なのに……どうして、気づいてやってくれないの?」って。
でも、そんな時でも私の心の中には、2つの気持ちがありました。
「私は育児で仕事をセーブしているから、夫の方が仕事時間が長い。
家にいる時はゆっくりしてほしいな。」
その反面
「あなたも仕事で大変かもしれないけど、こちらも不眠不休で子育てと仕事をがんばっているから、ゆっくりする時間がほしい。」
つまり、「パートナーにゆっくりもしてほしいけれど、自分にも休息がほしい」という状況でした。
しかし、当時の私は、その解決策を話し合う心の余裕もなく、ストレスを態度に出してしまっていました。
家族のために仕事をがんばってきたのに、帰るとイライラしている妻がいる。
その時期を、夫はよく乗り越えてくれたなと思います。
▼参考サイト▼
https://www.microsoft.com/ja-jp/office/pipc/template/result.aspx?id=13427
https://mamadays.tv/articles/5869
このままではいけないと、夫婦で、仕事時間と負担量を確認、
そして、家のこと・育児のことでお互いが「何が得意」で「何が苦手」かということを話し合い、担当を決めていきました。
すると、夫婦それぞれで抱えていることが、ちょうど半分になります。
嬉しいことは2倍に。
辛いこと、大変なことは半分に。
だれしも、結婚当初は、そんな気持ちをお互い抱いて永遠の誓いを立てられたことと思います。
ところが実際は、目まぐるしく忙しい日々の中では、辛いこと・大変なことを半分にすることや、その話し合いにかかる時間を割くことも難しいですよね……。
私たちの場合は、夫婦で1時間程度話し合いました。
この時間をお互い作るかどうかで、
「笑顔で仲良く家族の思い出を増やせる」
or
「気持ちがどんどん離れていく」
……となり、大きな差が出るのだと思います。
実際に、産後2年以内の離婚率は全体の4割。
産後5年以内を含めると、全体の6割となるデータもあります。
(厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査結果報告」より)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188147_00013.html
我が家のパターンでお話ししますと、夫は飲食店のオーナーシェフ。
朝9時半から深夜まで働いております。
かなりのハードワークでしたので、私がすべての育児を担当しようとしていました。
しかし、その結果として、心と体の限界を感じました。
子どもの送迎・お風呂・寝かしつけなど、直接子育てに関わることをそれぞれこなすだけが分担ではありません。
それぞれが家族のために、何を担当するのか「一緒に考える」。
そうすることが、子育ての負担や不安を半分にして、喜びを倍にできるのだと思います。
転勤中で、毎日子どもに関わることができない。
そんなご家族には、
- 銀行の振り込み作業を主に行ってもらう
- 家族や友人の贈答品選びを担当してもらう
- 日用品で足りない物を、ネットショップで購入して家に送ってもらう
こういう分担の方法もいいと思います。
小さなお子さんがいて、目を離せない状況で、お金に関わる手続きをすることは、意外と精神的な労力となります。
贈答品選びは、所要時間が見えません。子どもたちがやっと寝てくれて、スマホを触れるようになった時間にプレゼント選びが始まる……
そして、日用品の手配。小さなお子さんを連れてトイレットペーパーやオツムを買いに行くのがどれだけ大変か・・・
それぞれ些細なことかもしれませんが、積み重なると、日々大変になってしまう作業です。
そこを、パートナーがいつも気にかけてくれて、一緒に生活を作り上げてくれたら、心の負担が非常に軽くなると思いますよ。
そして、できた心の余裕が、お子さんへ向ける笑顔につながるはずです。
両立の秘訣2:最優先にするべきは「睡眠」
私は体力には自信がある方でしたし、健康診断もオールAでしたので、とにかくガッツでがんばっていました。
「母は強し」という言葉もありますが、そんな母も人間。なんでもこなせるスーパーマンではありません。
いろいろな不調を経験する中で、私は最優先は「睡眠」だと気づきました。
人には「交感神経」「副交感神経」という2つの神経があります。
その2つを総称して「自律神経」と言います。
自律神経が乱れると、体にいろいろな不調が現れるんですよね。
乱れるってどういう状況?ということで、自律神経の仕組みを説明しますね。
朝9時頃〜夜9時頃まで、交感神経が優位になります。
交感神経は活動的な神経です。
夜9時以降、布団に入る時間になると、自然に副交感神経に切り替わるのが、自律神経が乱れていない人の様子です。
でも、「神経の乱れ」は、目では見えないですよね。
そこで、睡眠について、下記のチェックをしてみてください。
- 布団に入るとすぐ眠れる。
- 朝まで一度も起きない。
- 朝起きると疲れがしっかり取れている。
すべてにチェックがつく方は、私が講演会で数百人の方々にお話しさせていただく時も、1人いるかいないか…。
世界的に見ても、日本人は睡眠の質が悪い、というデータも多く存在しますよね。
寝る時間になって、「副交感神経」(休息の神経)ではなく、「交感神経」(活動的な神経)のままでいる状態では、
×布団に入ってもすぐ眠れない
×朝まで何度も起きてしまう
×朝起きても、疲れが取れていない
そんな状況を起こしてしまうんです。
とはいえ、乳幼児の子育て中は、
- 夜中の授乳
- 夜泣きの対応
……など、どうしても、夜中に起きなくてはいけない状況が続きますよね。
自律神経が整う生活とは程遠い……。
パートナーが対応可能なご家庭もあると思いますが、夜はお母さんでないと寝ないお子さんもいますよね。
では、どうしたらいいでしょうか?
「睡眠の質を向上させる一工夫」
いくつか挙げますので、可能なものを見つけてみてくださいね。
- 寝る前にスマホ・テレビを見るのをやめる
- リラックスできる音楽を聴く
- 温かい飲み物を飲む
- 軽くストレッチやヨガをする
- マッサージをする
- 目元を温める
- お腹を温める
- アロマオイルを塗る
- 腹式呼吸をする
何か1つでも、するとしないとでは大きな違いがありますよ。
私も息子たちが小さいうちは、ストレッチやヨガは難しかったです。
一番簡単で効果があったのは「目元を温める」でした。
目元を温める商品は、ドラッグストアやネットショップにたくさんラインナップがあります。
香りのいいものもありますし、ご自身の「リラックススイッチ」を入れられるものがうまく見つかるといいですね。
その他にも、免疫力を上げる効果を実感したのは、最後の「腹式呼吸をする」でした。
最近はスマホアプリで、自律神経を計測できるものもあります。
そのアプリ内に、「瞑想」として腹式呼吸でリラックスへ導いてくれるものもあります。
睡眠の質が悪いと……
- イライラする
- お子さんやパートナーに当たってしまう
- 疲れやすい
- 物事がスムーズに運ばない
- 体調を崩したり、病気になりやすい
- 食欲が落ちたり、過食になったりする
- 飲酒が増える場合もある
いいことが1つもないですね。
いい睡眠のために、「目元を温める」「深く呼吸をする」
こんな簡単なことで効果を実感できますので、試してみてくださいね。
両立の秘訣3:円滑な家事のシステム構築
お仕事も家事も円滑な仕組みづくりは、子育てと仕事を両立するうえで、永遠のテーマだと思います。
なぜ永遠かというと、お子さんの成長と共に、生活リズムが変わり続けるからなんです。
下記は、少しでも家事を効率化するために、私が実際にやってみてオススメな方法です。
洗濯物は溜めない
毎日こまめに室内に干しています。急な雨でローテーションが変わってしまうより、室内干しで、毎日確実に乾かし、パジャマやタオルは、畳まないで干しているところから使い、畳んでしまう手間を減らしています。
洗濯する量を減らす
洗濯物で一番かさばるのは、バスタオルではないですか?
衛生面を考えて毎日洗っていますが、タオルのサイズを小さくしています。
生活導線をスムーズに
家の中で動く導線によって、実は少しずつストレスを感じる場合があります。
いつもよく使うものが、取りにくいところにあるなど、収納場所を見直すことも、育児と仕事の両立の一貫と考えています。
床に物を置かない
掃除機をかける前に、まずは床の片付けから……。
そんな状況が続くと、手が回らず、掃除機をかけるタイミングが遠のいてしまう経験があります。
一番過ごす時間が長いスペースは、掃除機のかけやすさを優先するようにしています。
最近はホコリやハウスダストのアレルギーの子もいたりしますので、病気の予防にもなりますね。
小さなお子さんのお家ですと、おもちゃで遊ぶスペースを制限したりして、「家中がおもちゃまみれで掃除機をかけられない状況」を阻止したいですよね。
(とても大変なのはわかります!私も経験者です。)
両立の秘訣4:子どもとの時間の作り方
仕事から帰ってきたら、夕食の支度にお風呂の準備。洗濯物を片付けたり、整理整頓や掃除。
寝るまでやることに溢れていますよね。
でも、お子さんとの時間を、少しでも作ることで、大きくなった時に、親御さんに困ったことを相談しやすい環境の土台ができますよ。
小さな時から向き合っていないと、大きくなるにつれて修復が難しい状況になるかもしれません。
ぜひ、忙しい日々の中でも、何か一工夫で、5分でも10分でもいいので、お子さんの目を見て会話をする時間を作ってみてくださいね。
私はその時間を作る努力をせず、息子たちにしんどい思いをさせてしまったことがあります。
私の場合は、試行錯誤の結果「おかえり」と伝えるタイミングで、5分程度「学校であったこと」「その時に抱いた気持ち」をしっかり受け止める時間を作りました。
すると、息子の心の状況が大きく変化した経験をしたことがあります。
うちの息子のように、帰ってきた瞬間話したい子もいれば、帰った瞬間は疲れていて、時間をかけて気持ちを整理していくタイプの子もいます。
そんなタイプのお子さんは、入浴時や寝る前に会話の機会を作るのもいいかもしれませんね。
最後に
お子さんが1歳なら、パパママも1年生。
完璧になんてできなくて大丈夫です。
それでも、お子さんの笑顔を見ていたい。家族で幸せな時間を増やしたい。
そう考えられていらっしゃるなら、ここに記したように子育てに奮闘している1人の女性がいると知ってもらい、ご参考にしていただけたら幸いです。
この記事を読んでいただいたご家族に、笑顔が増えることを、心から願っています。
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